皆さんは恋愛セミナーとかいう茶番劇に参加したことはありますか?
僕はあります。
結論から言って申し訳ありませんが、茶番です。時間の無駄です。
今回は前回に引き続き、市の団体事業として行われた恋愛セミナーに参加した話の続きを書こうと思います。
恋愛セミナー当日を迎え、恐る恐る会場に侵入し、開始を待ちます。
会場って言っても参加者は10人ほどだったので、小さな会議室みたいな場所でした。
僕は来るのが早かったみたいでしばらくは一人でいました。
いやあ緊張してきます。
しばらくして続々と参加者が会場に入ってきました。
来たのはアンコウみたいなおじさんとカンピョウみたいなおじさん、バーコード頭の暗そうなおじさんなど、お世辞にも女性と縁があるとは言えない人ばかりでした。
僕以外、みんな30、40代くらいです。
後ろには市の職員らしき人たちが会場の設営役として待機していたのですが、こいつらガラが悪い。
見るからに恋愛に困ってなどいないチャラそうな男2人がスカした顔で会場の隅でニヤニヤしています。
この恋愛セミナー会場の中でこいつらが一番嫌いだ。
そんなしけた空気の中、講師の先生が到着、恋愛セミナーの開幕です。
講師がざっと挨拶を済まし、今回は2回目なので前回のおさらいなどを話します。
そのあと全員に割り箸が配られる。
講師「ではこの割り箸をかんで口角を上げてください。笑顔の練習です!」
は?
なんで笑顔の練習なんてやるんだ?
恋愛セミナーってモテる会話や合コンお持ち帰りテクニックなどを伝授してくれるんじゃないのか!
講師「笑顔を作りながら、ニー!って言ってください!表情をやわらかくです!」
くそ、恥ずかしいけどここは一緒にやらねば・・・。
僕「ニー…」
講師「できましたか?次は隣の人と向かい合ってやってください!」
僕の隣はアンコウみたいなおじさんです。
アンコウ「よろしくお願いします。じゃあ私から、ニー!」
僕「ニー…」
帰りたい。
最高に恥ずかしいです。
今までにないくらい恥ずかしいです。
そのあとがあいまいで覚えてないのですが、講師が独自にあみだした4文字の「笑顔の呪文」とかいうのを伝授され、ひたすらその「呪文」を唱えることに。
(その呪文をはっきり発音して唱えると自然な笑顔がつくりやすくなるそうな)
狭い会場内、いい大人がみんなで向かい合って必死に笑顔の呪文を唱えています。
もしドラクエでこの呪文があったら確実に村一つ軽く滅ぼせます。
それくらいクレイジーな呪文発声光景です。
いやあ、 恋愛セミナーは魔法も教えてくれるんですね。
もうMPが尽きそうです。
皆で呪文をしこたま唱え、MPが0になったところで次の課題に移ります。
次は役所の女性職員と3分間、何でもいいので会話をしてくださいというもの。
最近の公務員はこんなこともするんですね。
お疲れ様です。
3分たったら女性を交代させ、また3分話す。
これを3セット。
キャバクラみたいですね。
最初は女性職員さんに適当に席を選んできてもらうという、スタート。
迷わず僕の隣に来てくれた25歳のお姉ちゃん。
ありがとう。
嬉しくて抱きしめたい衝動に駆られました。
そして会話タイム。
適当に市役所の仕事の話をふって3分終了。
楽勝です。
次は小動物みたいなお姉ちゃん。
犬の話で3分。
楽勝です。
最後は歴戦の女、50代後半のお母さん職員さん。
これも楽勝で…と思ったら、女性の好みについての話になり、次第に僕の悩み相談を聞いてもらう展開に。
僕の女性の好みがあやふやすぎたのか、
お母さん「女なら誰でもいいって思ってるでしょ?」
なんて鋭い問いかけを投げられる。
返答にどぎまぎしてたら時間終了。
お母さんに心を洗われてしまった。
手強かった。
女なら誰でもいいってわけじゃあないんです。
僕に合う人がいないんです。
…は!そうか!
僕は女性と話せないとかじゃなくて、合う女性と出会えていないだけなんだ!そうだ!
と悟りました。
講師の先生が講座のおさらいをしてましたが、それよりも自分への気づきに感動していてそっちのけ。
帰り際にお母さん職員さんにお礼を言って会場をあとにしました。
この恋愛セミナーでの学びより、自分の気持ちへの気づきが何よりの土産でした。
ということで
もう、恋愛セミナーには参加しない。